2010-10-21

日本通信「b-microSIM U300」データ通信の試用

個人輸入代行を利用して入手したApple社のiPhone 4について、アクティベーションを行なうためのmicroSIMとして日本通信の b-microSIM U300 を利用したことについては 前々回のトピック に書いた通りである。
この日本通信のb-microSIMはプリペイド式のdocomo回線を利用するデータ通信専用のSIMで、アクティベーション操作とその後の無線LAN利用においてはSIMの開通手続き前でも問題なく使用できた。(むしろアクティベーション操作以外ではSIMを装着しなくても問題ない。)

その後も外出先での通信にはイーモバイル社のPocket WiFiにiPhoneを無線LAN接続して利用していたため、b-microSIMの開通手続きを取らずにいたが、最低限の30日間の利用期間を選択しているので入手から90日以内に手続きをしないと利用権が消滅してしまう。そこで、通信速度から利便性は期待できないと思われたが、一応開通手続きをして試しにiPhone 4の挙動を確かめることにした。

日本通信の開通手続き用ダイヤルに電話をしたが、最初は固定電話から掛けて音声案内に拒否されてしまった。これは開通対象の電話番号をプッシュトーンで通知させるために携帯電話からの通話に誘導しているのだと思われるが、余程古い電話機でなければプッシュトーンは問題なく発信できるはずである。仕方なく携帯電話から発信し直したら、実にあっけなく手続きは完了した。
既にiPhoneにはAPN等の設定をしてあったので、モバイルデータ通信の設定をオンに切り換えてしばらく待ってみたが電波強度を示す5本のアンテナマークに変化は無かった。そこで試しにWi-Fiの設定をオフに切り換えてみたところ、ホーム画面のステータスバーに「3G」の文字が浮かび上がった。元々3G通信を積極的に利用するつもりがなかったのであらかじめ調べておかなかったのだが、どうやらデータ通信専用のb-microSIMではアンテナマークによる電波強度の表示はサポートされていないようである。気にせずSafariアプリを起動してみたところ、300kbpsなりの速度でページがロードされるのを見ることができた。文字ベースなら速度のネックも緩和されるかとTwitterクライアントでタイムラインを更新してみたが、やはりPocket WiFiと比較してしまうと使い勝手がスポイルされてしまう。
そんなわけで折角の通信料が無駄になってしまうが、3G通信を利用するのはPocket WiFiの電池が切れたときぐらいになりそうだ。もっとも、通信中でなければeneloop mobile boosterで充電することもできるので、その機会はあまり巡ってきそうに無いが。

ちなみに、b-microSIM U300はデータ通信専用でSMSを利用することができない。そのためか相変わらずFaceTimeのアクティベーションはできないが、これについては元から期待していなかったので問題は無い。

なお、他に開通手続き後で変化のあった点は、設定アプリのキャリア選択画面で「SoftBank」が候補リストに加わったことである。開通前は「自動」ボタンの他に「JP DOCOMO」だけが表示されていたのだが、開通後は実際に電波を検出して表示しているものと思われる。
この設定に関しては、国内では「自動」を選択しておくのがトラブルを避ける手だと言う話も見掛けたので、特に変更せずに利用している。

2010-09-25

Apple「iPhone 4」SIMロックフリー版個人輸入のその後

前回はSIMロックフリー版のiPhone 4を入手するまでの経緯と利用開始までの手順について書いてみたが、ようやく税金の支払いも確定したので個人輸入の完結編としてまとめておこうと思う。

ちなみに、iPhoneの個人輸入の代行を依頼した業者は eXpansys で、アクティベーションに利用したmicroSIMは 日本通信 のb-microSIMを購入したわけだが、まさかその後両社がiPhone 4の供給で提携関係を発表するとは想像だにしなかったので随分と驚かせてもらった。

さて、ここでは前回触れなかった購入費用についてまとめてみる。
ずっと円高が進行してきていたが、本体価格は7月半ば頃の為替レートで調整したため、87,600円と現在の価格よりは高めである。もっとも、6月の当初注文時は91,000円を越える価格だったのでかなり円高の恩恵は受けていた。
この他に、送料の2,000円を加えて89,600円がeXpansysへの支払額となる。

さらに、個人輸入の場合は国内の税金が掛かる。税金は輸入品目の分類や価格によって異なってくるが、個人用品で10万円以下であり特定の品目ではないので、本体価格に対する消費税相当という考え方で課税される。
しかも、実際の課税は本体の卸売価格を対象とするため、簡易計算法として小売価格の60%が課税対象となる。つまり本体価格 87,600円×60%=52,560円 が課税対象額である。
また、消費税は国と地方で4%と1%に分割して徴収されて各々100円未満が切捨てとなるので、52,560円×4%=2,000円 と 52,560円×1%=500円 を合わせて2,500円が税金となる。
この税金は輸送業者であるFedExが通関時に代行して支払っているため、その際の手数料が500円追加となり、3,000円がFedExへの支払額となる。

始めは品物の配送時に税金の支払請求書も手渡されるものかと思っていたが、なんと配送から10日程してシンガポールからエアメールで別送されてきた。
支払いの手続用紙は、銀行振込用とコンビニ払い用が用意されており、簡単に支払いができるようになっている。

以上、合わせて92,600円がiPhone 4本体の入手に支払った金額となった。


ついでに、iPhone 4はその後iOS 4.1にバージョンアップしてWi-Fi通信だけで利用しているが、ごく普通に使えていて不具合は発生していない。
ケースの無償提供プログラムでオーダーしておいたアップル社純正のBumperも無事配送されて、今は装着して利用している。iPhone 4は背面もガラス素材で覆われており、iPod touchの金属面と違って擦り傷がつき難いので、しばらくはこのままにするつもりだ。

2010-09-12

Apple「iPhone 4」SIMロックフリー版を個人輸入

今年6月のiPhone 4発表直後から、SIMロックフリー版のiPhone 4を入手しようと思い立ち、以前からPDA等の入手先として気にかけていた通販ショップの eXpansys に目を付けた。
ここは香港を物流の拠点としているが、販売先は世界各国に渡っており日本語の専用サイトも設けて日本語でのサポートも行なっており、円建てでの決済を扱っている。通常、香港経由の業者に注文すると物理キーボードが中国バージョンのモデルになったりすることがあるが、eXpansysは通常英語版のモデルを扱っているようだ。
入手までには色々葛藤もあったがその内容は後述するとして、9月上旬ぎりぎりに手にすることができたので、初期化の様子等を書き留めておこうと思う。

〈microSIMの入手〉
このiPhoneは通話に利用するつもりは無く、通信はWi-Fi専用で外出時は既にiPod touchで利用していたイーモバイル社のPocket WiFiを流用することにしていた。
しかし、ネットを徘徊するうちにiPhoneのアクティベーション操作には少なくともiPhoneに装着できるmicroSIMが必要であることが判った。
そこで、またまた通販業者を物色してiPhone 4で利用可能なアクティベーション専用のSIMなる商品を購入した。残念ながらmicroSIMではなく一般的にSIMと呼ばれるminiサイズのSIMなので、iPhone 4に装着するにはmicroサイズへの加工が必要だとは認識していたが、その頃にはネット上でも大胆にハサミでSIMをカットした事例も出現していたし、いざとなったら参考にしみるかと入手したまま放置していた。

そうこうしているうちに、8月に入ると日本無線からiPhone 4向けのmicroSIMを発売する予定との電撃的な発表があった。最初はサービスの内容がほとんど皆無と言っていい程に何も明確にはされていなかったが、正規のmicroSIMが入手できることは明白だったので、事前予約にとりあえず飛びついてみることにした。
この事前予約は、正規の予約が始まった時点で優先して受付処理をするというだけで、購入を確約しなくても申込みが可能だったのでまずは応募してみたと言うわけだ。
フタを開けてみれば、microSIMには2種類の商品が用意されていることが明らかになった。一方は、通話が可能で通信速度がサービス毎にチューニングされるtalking b-microSIM。他方は、通話が不可で従来のMVNO同様に通信速度が300kbpsに制限される b-microSIM U300 である。
自分の目的はiPhoneのアクティベーションに使うことなので、3G通信はお試し程度に考えて、1カ月間利用のb-microSIM U300を購入することにした。

〈iPhoneのアクティベーション〉
香港から到着したパッケージを開封してみると、アップル社製の外箱の他に日本のACコンセント用のアダプタが同梱されていた。注文時に記載が無かったのでアダプタを期待してはいなかったのだが、外箱を開けてiPhoneと樹脂製トレイや小冊子の小箱を取り除くと、イヤフォンとDockケーブルの他に中国用3ピンタイプの巨大なUSB充電ACアダプタが出てきて失笑してしまった。
既にUSB充電アダプタは ELECOMの製品 を購入していたので、同梱のアダプタはお蔵入りである。

まずは、母艦のMacBook ProでiTunes 10を起動してiPhoneをDockケーブルで接続してやると、SIMが装着されていない旨の警告メッセージが表示された。
早速ケーブルから外して電源を切り、付属のツールでSIMトレイを開けにかかった。しかし、このSIMトレイの固いこと…(笑)。頼り無げな付属ツールの割に、少々気合いを入れて力を込めないとトレイが出てこなかった。少々心配になって、付属の小冊子を見直してしまったぐらいだ。
何とかトレイを押し出してから、microSIMの端子に指で直接触れないように注意しながらトレイ内に収めて、再びiPhoneに装着した。
電源を入れずにそのままケーブルに接続すると、自動的にiPhoneが起動してアクティベーションが開始された。
程なくしてアクティベーションは無事終了し、iTunesとの同期が可能な状態になった。
輸入品とは言え、iPhoneはアクティベーション時に使用したiTunesの言語環境に追従して自動設定されるようになっているので、言語環境や時間帯の設定も日本仕様になっており、その点で手間が掛かることはなかった。ただし、ビデオ出力の方式がNTSCではなくPALになっていたのが唯一の謎である。

基本的にできるだけ純粋な環境から始めるのが好みなので、Mac側のアカウント等の設定も同期させず、既にiPod touchで使っていたアプリやミュージック、ビデオ等も最初は使わずにスタートしたので、スッピンのiPhoneがやってきた感じ。
初期のiOSは4.0.2で、既にiOS 4.1の配布が開始されていたが、初期の設定はアップデート前にやってみることにした。

なお、通話が不可能なb-microSIMを利用しているので電話機能は使えないが、モバイルデータ通信の設定をオンにしてやると開通手続きはしていないものの回線の種類は認識するらしく、ステータスバーのアンテナ表示は0本立ちでキャリア名が「NTT DOCOMO」と表示される。残念ながらフルで表示するだけの幅がないので、最初に右方向へスクロールした後に「NTT DOC...」と省略表示になってしまうところが少々情けない。
モバイルデータ通信の設定をオフにしてしまえば、アンテナ表示も消えて単に「圏外」の表示になるので、あまり気にすることでもないが。

〈iPhone 4 ケースプログラム〉
電波問題に端を発したアップル社によるiPhone 4用ケースの無償提供プログラムだが、つい先日のこと9月30日までで終了することが発表されたようだ。それ以降は、個別に通信品質の問題の申告を受け付ける形式になるらしい。
試しに今回入手したSIMロックフリーのiPhone 4で専用アプリをダウンロードしてみたところ、全く問題なく無料のケースをオーダーすることができた。
まだケースは到着していないので最終的にどうなるかは未知だが、恐らく通常通り入手することができそうだ。
アップル社が扱うケースなので,incaseやGriffin等の海外メーカー製ばかりなのがちょっと残念ではあるが、そこそこバリエーションもあって悪くはない品揃えである。

〈iPhone入手までの経緯〉
最後に、香港から個人輸入するまでの経緯を書いておこう。

ともかく物欲気分が盛り上がってしまったので、6月中頃には注文をして、入荷次第の発送になると言うことでおよそ1カ月後ぐらいには手に入れたいものだと考えていた。その後、円高が進んだため当初9万円前半であった本体価格が為替レート反映で徐々に下落して9万円を割るところまで行ったのだが、困ったことに納期は順次延期されてとうとう7月の下旬に至って、9月の中頃まで入荷の見込みなしとの通知を受け取ってしまった。

世間ではiPhone 4が順調に売上げを伸ばしていて、例の電波問題の件もあって色々と話題になっていたが、こっちは覚悟を決めるしか無いと考えて入荷を待ってみることにした。
それから1カ月程して確認の連絡を入れると、どれだけ確信があるのか不明だが9月には予定通り出荷するとの返信が来た。
その頃には他の業者でもiPhone 4があちこちで扱われるようになり、秋葉原を始めとする国内の店舗でも入荷情報が見られるようになっていた。しかし、大抵は10万円を軽く越える価格を付けており、その頃の為替レートを考えると数万円はマージンを取っていそうな雰囲気で、とても手を出す気にはなれなかった。

そして9月上旬のある日のこと、予告より1週間程早く出荷の通知があり、現地を夕刻に出発したと思ったら翌日には通関を済ませ、翌々日の午前中には我が家へと到着した。
結局、最初のオーダーから実に3カ月近くの待ちとなったわけだが、どうやら初期不良もなく無事購入劇は終了したのであった。

2010-06-06

VICTORINOX「シグネチャーライト シルバーテック」

 VICTORINOXのマルチツールを購入した。モデルはキーリングへの装着にも合う58mmタイプで、名称は「シグネチャーライト シルバーテック」、品番は「0.6226.T7」である。
同社のマルチツールも随分モデルが増えて名称だけから実態を把握するのが難しくなってきている。それでもこのモデルは比較的『名は体を表す』の傾向にあり、「シグネチャー」はスライド繰出し式ボールペンを内蔵して筆記具として握り易いぐらいの細身のボディで、「ライト」とはLEDライト付き、「シルバーテック」は外装がクリアなトランスルーセントの樹脂で覆われていて内部のシルバーで統一されたメカニカルな部品が良く見える構造を表している。
ご存知の通り、初期のライトは赤色LEDを使用しており、ミリタリー利用には合うかもしれないがお世辞にも見易いとは言えなかった。それに比べて最近のライトは白色LEDになって一般利用には便利である。
以前から同社の「サイバーツール」というパソコンの分解/組立てに利用できるドライバーやレンチが内蔵された重量級のモデルを購入して常備していた。このモデルは、かつて新宿高島屋内にあったNokiaのブランドショップで購入したもので、外装がNokiaのシンボルカラーのブルーになっており、大きな「NOKIA」の白いロゴも入っている。このツールをバッグに入れておけば大抵の用は済んでしまうので、わざわざ他に買い足す必要も無かったのだが、気に入っていたキーホルダーが随分前に壊れてしまって以来、何か毛色の変わったキーホルダーは無いものかと探し続けていたのである。たまたま立ち寄ったアウトドアショップでショーケースの中に飾られていたのを見て、このサイズならキーリングに取り付けても持ち歩きの邪魔にはならないだろうと思い、少し迷ったが結局購入してしまった。当然、Amazon.comとかの通販の方が安く購入できるだろうとは気付いていたが、しっかりとした販売店で買うのも悪くないと考えて決断したと言ったところだ。

2010-03-15

Creative「Aurvana Air」


Creative Technology社のイヤーフック型ヘッドホン「Aurvana Air」を購入した。
iPodでは長いことaudiotechnica社のイヤーフック型ヘッドホンを使用してきたが、そちらはヘッドバンドが着いた通常のヘッドホンと同様のイヤーパッド形状のオープンエアタイプだったため音漏れには少々気を使うモデルであった。その後、iPod touchがBluetoothでの音楽再生に対応したことを機にSony社のBluetoothヘッドホンでイヤーパッド形状のモデルに乗り換えてしばらく使ってきた。しかし、イヤーパッド自体にBluetoothの受信部を含む機構とバッテリーが内蔵されているだけに長い時間使っていると気になってくる重さである。
そこで再び有線接続のヘッドホンを探し始めたのだが、イヤーパッド形状では軽量化はあまり望めないし、かといって音質的には有利と言われるカナル型のイヤホンは耳の中に密着するので個人的に肌への刺激が強くて利用は難しい。そんなわけで、色々物色しているうちにたどり着いたのがこのAurvana Airで、イヤーフックがあることで耳への重さの掛かり方が分散されることと、オープンエアタイプではあるが比較的音漏れが抑えられる形状なので安心して利用できそうだと見込んで購入してみた。
最初は装着に手間取ることもあったが、ケーブル部もコーティングの効果で絡むことが無くて扱い易く、イヤーフックもコツを掴めば簡単に耳にフィッ
トさせることができた。出荷状態でのアクリルケースは少々過剰演出だと思うが、持運び用の革ケースは手に馴染んで良い感じである。