2018-03-24

有機ELテレビ「TH-55EZ950」とサウンドバー「HT-CT790」

この度自室のテレビを買い替えたので、Panasonicの有機ELテレビ「VIERA TH-55EZ950」とSonyのサウンドバー「HT-CT790」の組合せについてレビューしておこう。
今回の購入動機は、物欲と言うよりも長年使用してきたプラズマ管テレビが故障してしまったために止むを得ずに代替え機を急いで確保したといったところである。したがって、各社のモデルチェンジ時期などを考慮する余裕もなく、現時点で流通しているモデルから選定したこともあり、自分にしては珍しくモデル末期と推測される製品を購入したと認識している。そのため、特にテレビに関しては発売当初の50万円程度の価格帯から比べて、実質30万円程度(ショップのポイント還元などを考慮した場合)で購入できたのは不幸中の幸いかもしれない。

初めにテレビとサウンドバーの組合せについてだが、テレビのサイズは従来の46v型プラズマ管テレビの置換えを前提とすると上位クラスの65型などは設置が厳しいので、必然的にこの55型程度が限界となる。このため、Panasonicの現行モデルではTH-55EZ950の一択となり、サウンド再生にある程度の余裕を確保するには外部スピーカーを設置するのが得策と考えた結果、設置面のコンパクトさを重視してサウンドバーを導入することにした。ちなみに、個人的にサラウンドシステムには興味が無くて、そこそこの帯域で低歪率・低ノイズの再生ができれば充分満足できるので、5.1chや7.1chのようなシステムではなく2.1chでも不足はない。
ここでコンパクトさを重視したことからも分かるように、最優先するのはテレビの設置状態に対してサウンドバーが邪魔をしないことである。このテレビは大型パネルではあるが、左右のスタンドを取り付けた場合の本体下の空間は高さが50mmしかない。しかも、リモコン用の赤外線受光部やパイロットランプが本体の下辺に位置しているので、高さ60mmぐらいのスピーカーを前に密着して置くとこれらを隠してしまいかねない。そこで高さが55mm以下のサウンドバーが選択候補となるわけで、これ程薄い形状のモデルは極めて限定されているのが実情である。ちなみに、Panasonicのサウンドバー(同社での製品分類はシアターバー)は最低でも高さが62mmあって、テレビから離して設置する必要がありそうだ。結果として、高さが52mmであるSONYのHT-CT790がほぼ唯一の選択となる。なお、このシアターバー本体の幅は1060mmで、テレビのスタンド間内寸の1080mmには偶然にもぴったり密着して設置しても実に収まりが良い。
これは商品を入手してから分かったことだが、Panasonicの最新のテレビはスマートフォンのアプリからWi-Fi経由でリモコン相当の操作ができるようになっており、リモコンの赤外線が利用できなくても問題はないので、パイロットランプが隠れても構わなければ60mm程度のスピーカーを置いても支障はないと思われる。

各装置のレビューは巷にいくらでもあるので、気になった点だけをいくつか記録しておこう。
Panasonic VIERA HT-55EZ950は裏側の正面左側に電源以外の接続端子が集中しており、接続ケーブルを隠すカバーが付属している。ただし、4つ装備されている端子の内、HDMI3とHDMI4の2つは本体から垂直方向にプラグが刺さるようになっており、これらを使用するとカバーは装着できない。その他の端子は本体に平行する方向にプラグが出るようになっていて、ケーブルも含めてカバー内に収めることができる。筆者の場合は、既存のアンテナケーブルのプラグがL字型であったためカバーに当たってしまうかと心配したが、何とかカバー内に収めることができている。
SONY HT-CT790は2chのスピーカーを内蔵したサウンドバー本体と独立したサブウーファーユニットの2つのユニットから構成されている。これらはワイヤレスで接続するようになっており、工場出荷状態で双方の電源を入れると自動的に接続されるので、通常はペアリングのような操作が不要で手軽にセッティングできる。特にサブウーファーユニットは電源を接続してスイッチで電源を入れるだけなので、背面もスッキリしていて設置の自由度も高い。本体はWi-FiとBluetoothの接続に対応しており、Chromeキャストでスマートフォンからのサウンド再生や映像再生が簡単にできて、NFCでの簡単ペアリングでのサウンド再生も利用できる。
また、テレビとレコーダーはPanasonic、サウンドバーはSONYというマルチベンダー環境になっているが、HDMIの標準的な連動機能を利用して、再生ソースの自動選択や電源の入切制御は通常範囲で問題なく動作している。一部、サウンドバーの設定操作をした後の再生ソース選択が意図した通りにならない(個別にリモコンでの操作が必要)といったケースもあるが概ね不自由はしないと思われる。

現在の接続機器の構成は次の通り(主な機器のみ)。
①テレビ TH-55EZ950
②サウンドバー本体 HT-CT790
③サブウーファーユニット HT-CT790
④BDレコーダー DMR-BX6000
⑤セットトップボックス AppleTV
これらは以下のケーブル(各1本)で相互に接続されている。
①〜②、②〜④、①〜⑤:HDMI
①〜④、④〜壁面アンテナ端子:地デジアンテナ、BS/CSアンテナ
(壁面アンテナ端子にはブースターを接続して増幅・分岐)
前述の通り②と③との接続は無線でBluetoothを利用している。
また、すべての機器がWi-Fiで家庭内LANに接続されており、宅内及び宅外からスマートフォンなどでアクセス出来るようになっている。
これだけの機器が、電源ケーブルを除けばほぼ7本程度のケーブル接続で構成できてしまうのは隔世の感がある。