2011-07-09

Nikon「COOLPIX P300」

いささか日が経ってしまったが、この5月の下旬に今年2011年3月18日から発売が開始されたNikon製のコンパクトデジタルカメラ「COOLPIX P300」を購入した。
前回同じくコンパクトデジカメを購入したのは約2年前の「COOLPIX P90」で、そのことはこのブログにも記載したわけだが、どちらかというとあまりマメではない自分だけに高倍率ズームの嵩張るボディのカメラを常用することが億劫になり、普段から持ち歩くカメラとして小さめのボディのモデルを入手しようかと迷い始めていた。そんな折りに発売されたのがCanon製の「PowerShot S95」で、コンパクトデジカメの中でハイエンドシリーズに分類される「PowerShot G12」に近い撮影素子や機能を持ちながら、よりシンプルでコンパクトなボディを実現した新しいセグメントのモデルである。この機種には随分心を惹かれたのだが、発売直後に飛び付くのもリスクが大きいし、Canonからこのモデルが発売されたと言うことは他社からも同様なモデルが登場することが予想されたので、しばらくは様子を見ることにした。
そうこうしているうちに、今年の2月にはNikonから今春の新機種が発表されて、COOLPIX P300もその中にラインナップされていたわけだ。何と言っても広角側が35mmフィルム換算で24mmと圧倒的な画角を確保しており、無闇に引きのポジションを確保せずとも目の前の情景が一枚の画に収められるのは便利に違いない。しかも明るいレンズは自分の好みにも合っていて、暗い場所で手ぶれ補正に頼りたくないような場面でも重宝しそうだと考えた。もっとも、ハイエンド品質を重視する方々にとってはRAWデータが記録できないところはマイナスポイントだと思われるだろうが、普通は撮影データのレタッチをしない自分にとってはRAWデータの価値もあまり影響しないし、何でもメモリカードに溜め込んでしまう性分なのでRAWデータがあったら大変なことになるかもしれない。もう一つの懸念事項は所謂ハイエンド機と異なって、一般のコンパクトタイプと同様の1/2.3inchと小さめの映像素子を採用している点だが、他のモデルと比較してもノイズの少ない画像が得られているとの評価もあり、裏面照射型センサーに期待して購入に踏み切ることにした。

操作性については、最近のCOOLPIXシリーズとして恐らく標準的な構成で、背面の十字ボタン機能も備えたダイヤルが調整操作の中心となっており、ズーム操作もシャッター付近のレバーで行なうごく普通の形式となる。一方、背面のダイヤルと同様に手元ですぐにアクセスできる位置として、ボディ天面の右端にコマンドダイヤルが配置されているのだが、せっかくの一等地にあるパーツであるにもかかわらず意外と機能が限られていて、例えばプログラムモードでのプログラムシフトに利用する程度で、マニュアルモード以外ではあまり活躍の場が与えられていないのは何とも残念なところである。
バッテリーは専用タイプだが、カメラ本体にUSBミニコネクタのポートを持ち、USB給電によってバッテリーの充電が可能となっている。これまでカメラは予備バッテリーを購入していたが、USBケーブルで送電できるeneloop mobile boosterを利用すれば対応できそうなので、今のところ予備バッテリーなしで利用している。
アクセサリーとしては別売りの専用ケースCS-NH41を購入したが、クラシカルなP300のトップ部分の造形がこのケースによってよりレトロテイストを帯びて渋い感じになるのが気に入っている。