2018-03-24

有機ELテレビ「TH-55EZ950」とサウンドバー「HT-CT790」

この度自室のテレビを買い替えたので、Panasonicの有機ELテレビ「VIERA TH-55EZ950」とSonyのサウンドバー「HT-CT790」の組合せについてレビューしておこう。
今回の購入動機は、物欲と言うよりも長年使用してきたプラズマ管テレビが故障してしまったために止むを得ずに代替え機を急いで確保したといったところである。したがって、各社のモデルチェンジ時期などを考慮する余裕もなく、現時点で流通しているモデルから選定したこともあり、自分にしては珍しくモデル末期と推測される製品を購入したと認識している。そのため、特にテレビに関しては発売当初の50万円程度の価格帯から比べて、実質30万円程度(ショップのポイント還元などを考慮した場合)で購入できたのは不幸中の幸いかもしれない。

初めにテレビとサウンドバーの組合せについてだが、テレビのサイズは従来の46v型プラズマ管テレビの置換えを前提とすると上位クラスの65型などは設置が厳しいので、必然的にこの55型程度が限界となる。このため、Panasonicの現行モデルではTH-55EZ950の一択となり、サウンド再生にある程度の余裕を確保するには外部スピーカーを設置するのが得策と考えた結果、設置面のコンパクトさを重視してサウンドバーを導入することにした。ちなみに、個人的にサラウンドシステムには興味が無くて、そこそこの帯域で低歪率・低ノイズの再生ができれば充分満足できるので、5.1chや7.1chのようなシステムではなく2.1chでも不足はない。
ここでコンパクトさを重視したことからも分かるように、最優先するのはテレビの設置状態に対してサウンドバーが邪魔をしないことである。このテレビは大型パネルではあるが、左右のスタンドを取り付けた場合の本体下の空間は高さが50mmしかない。しかも、リモコン用の赤外線受光部やパイロットランプが本体の下辺に位置しているので、高さ60mmぐらいのスピーカーを前に密着して置くとこれらを隠してしまいかねない。そこで高さが55mm以下のサウンドバーが選択候補となるわけで、これ程薄い形状のモデルは極めて限定されているのが実情である。ちなみに、Panasonicのサウンドバー(同社での製品分類はシアターバー)は最低でも高さが62mmあって、テレビから離して設置する必要がありそうだ。結果として、高さが52mmであるSONYのHT-CT790がほぼ唯一の選択となる。なお、このシアターバー本体の幅は1060mmで、テレビのスタンド間内寸の1080mmには偶然にもぴったり密着して設置しても実に収まりが良い。
これは商品を入手してから分かったことだが、Panasonicの最新のテレビはスマートフォンのアプリからWi-Fi経由でリモコン相当の操作ができるようになっており、リモコンの赤外線が利用できなくても問題はないので、パイロットランプが隠れても構わなければ60mm程度のスピーカーを置いても支障はないと思われる。

各装置のレビューは巷にいくらでもあるので、気になった点だけをいくつか記録しておこう。
Panasonic VIERA HT-55EZ950は裏側の正面左側に電源以外の接続端子が集中しており、接続ケーブルを隠すカバーが付属している。ただし、4つ装備されている端子の内、HDMI3とHDMI4の2つは本体から垂直方向にプラグが刺さるようになっており、これらを使用するとカバーは装着できない。その他の端子は本体に平行する方向にプラグが出るようになっていて、ケーブルも含めてカバー内に収めることができる。筆者の場合は、既存のアンテナケーブルのプラグがL字型であったためカバーに当たってしまうかと心配したが、何とかカバー内に収めることができている。
SONY HT-CT790は2chのスピーカーを内蔵したサウンドバー本体と独立したサブウーファーユニットの2つのユニットから構成されている。これらはワイヤレスで接続するようになっており、工場出荷状態で双方の電源を入れると自動的に接続されるので、通常はペアリングのような操作が不要で手軽にセッティングできる。特にサブウーファーユニットは電源を接続してスイッチで電源を入れるだけなので、背面もスッキリしていて設置の自由度も高い。本体はWi-FiとBluetoothの接続に対応しており、Chromeキャストでスマートフォンからのサウンド再生や映像再生が簡単にできて、NFCでの簡単ペアリングでのサウンド再生も利用できる。
また、テレビとレコーダーはPanasonic、サウンドバーはSONYというマルチベンダー環境になっているが、HDMIの標準的な連動機能を利用して、再生ソースの自動選択や電源の入切制御は通常範囲で問題なく動作している。一部、サウンドバーの設定操作をした後の再生ソース選択が意図した通りにならない(個別にリモコンでの操作が必要)といったケースもあるが概ね不自由はしないと思われる。

現在の接続機器の構成は次の通り(主な機器のみ)。
①テレビ TH-55EZ950
②サウンドバー本体 HT-CT790
③サブウーファーユニット HT-CT790
④BDレコーダー DMR-BX6000
⑤セットトップボックス AppleTV
これらは以下のケーブル(各1本)で相互に接続されている。
①〜②、②〜④、①〜⑤:HDMI
①〜④、④〜壁面アンテナ端子:地デジアンテナ、BS/CSアンテナ
(壁面アンテナ端子にはブースターを接続して増幅・分岐)
前述の通り②と③との接続は無線でBluetoothを利用している。
また、すべての機器がWi-Fiで家庭内LANに接続されており、宅内及び宅外からスマートフォンなどでアクセス出来るようになっている。
これだけの機器が、電源ケーブルを除けばほぼ7本程度のケーブル接続で構成できてしまうのは隔世の感がある。

2014-04-13

個人Macで利用するAPC「GS Pro 500」

今回はシュナイダーエレクトリック社の無停電電源装置「GS Pro 500」を導入してみた。製品の型番は「BG500-JP」である。

シュナイダーエレクトリック社の無停電電源装置、と言うより「APCのUPS」と表現した方が通りが良いに違いない。かつてのエーピーシー・ジャパン社はシュナイダーエレクトリックの社名を引き継いだわけだが『APC』のブランド名は使われ続けている。
この製品を購入するきっかけはネットを徘徊していて偶然この製品を見掛けたことで、バッテリーの寿命が来たまま放置していたAPCのUPSを新しいモデルに買い替えることにした。同社の製品としては新世代とも言えるリチウムイオン蓄電池を採用したモデルで、従来の鉛蓄電池を使用するモデルに比べて軽量でスリムなボディとなっている。重量が2.2kg、高さ29cm、奥行き19.1cm、幅5.4cmとなっており、基本は付属の台座(スタビライザー)か壁掛けによる縦置きが想定されているようだ。一方で、家庭用テレビレコーダー等と一緒にラックへ横置きで収納しても違和感が無いようになっており、前面のLEDインディケーターの意味を示すプリントは文字を排してアイコンだけが用いられている。
出力は最大300W(500VA)となっており、最大負荷では約3.5分、200Wで約6分、100Wで約12分、50Wで約23分といったランタイムがカタログ値である。目的としては、少なくともMac mini本体とバックアップ用の外付けHDDは無停電化したく、できればLED Cinema Displayも含めたいので、容量としてはもうワンランク上を狙いたいところだが、現時点ではリチウムイオン電池のモデルは唯一このタイプしかないので妥協することにした。実際に上記の3種を接続した状態でUPSの消費電力情報を参照してみると、アイドリングの状態で50Wを下回るレベルであったため、多少ディスクアクセスが発生しても100W程度には収まりそうだ。これなら充分シャットダウンのための時間は稼げると見込んでいる。

パッケージは、段ボール箱の中に本体、バッテリー、それと付属品やマニュアル類がひとまとめになったビニール袋が入っている。UPS自体に給電する電源ケーブルは本体から直出しなので、付属品としてはEthernetケーブル、電話ケーブル、USBケーブルの3種とユーティリティ収録CD、他に導入ガイドと壁掛け時のネジ穴位置決め用型紙、それと保証書が入っている。ちなみに、付属品のビニール袋にはシリアル番号が記載されているがこれは本体とは無関係らしく、保証用に製品登録をする際のシリアル番号は本体又は外箱の側面に記載されているものを使用する必要がある。なお、導入ガイドには初期のバッテリー装着や本体設置の説明だけが記載されており、各種の設定や運用方法の説明は別途「操作マニュアル」として付属のCDに収められている。これらのドキュメント類は、添付されているものも含めてメーカーのWebサイトからダウンロードできるようになっている。

まずは、底面のツメを押してバッテリースロットのフタを取り外す。入口にあるバッテリー引出し用のタブを手前に起こした状態で、奥のコネクタの方向を合わせてバッテリーを押し込むと、かっちりとはまる感じで収まる。タブを自然に戻したら、元通りフタを取り付ける。さらに、タワー型で使う場合は、付属のスタビライザーを前後方向に注意して底の凹みにぐっと押し込んで取り付ける。
付属の電話ケーブル、USBケーブル、Ethernetケーブルを各々背面のポートに接続する。電話ケーブル用のポートは左右に並んで位置しており、背面から向かって右が「In」、左が「Out」となっているので、(説明書には何も記述がないが)公衆回線側のケーブルを右に接続するのが妥当なのだろう。この製品は、他の電源コンセントがすべて水平に後方へ出ているのに対して、上記3種のポートは下方に向かって傾斜して設けられているので、ケーブルの後方への飛び出し幅が小さくなる。どちらかというと、電源ケーブルの方が径が太くて取り回しでは苦労するのだが、なぜか通信ケーブルの取り回しの方を優先しているようだ。
AC電源供給用のコンセントは4個装備されている。説明の都合のために、ここでは上部から順にNo.1、No.2、No.3、No.4の番号を用いることにする。
No.1のコンセントはマスタコンセントと呼ばれ、ここに接続された機器の電源がオンになって電力が供給されると、連動してNo.3とNo.4のコンセントへ電力供給が開始される。また、No.1の機器が電源オフとなり供給が停止すると、No.3とNo.4も停止する。一方、No.2のコンセントは他のコンセントとの相関関係は無い。
これらのコンセントのうち、No.1とNo.2は設定に関わらず停電時にバッテリーから給電されるが、No.3とNo.4は停電時の給電対象とするか否かを各々独立して設定することができる。
したがって、パソコンと周辺機器を接続する場合は、パソコン本体をNo.1に、パソコンとは電源連動しないがバッテリーを利用する機器(例:ルーター)をNo.2に、電源連動してバッテリーも利用する機器(例:外付けHDD)をNo.3に、電源連動はするがバッテリーは利用しない機器(例:プリンタ)をNo.4に、といった構成が想定できる。この場合に、Webインタフェースを利用した設定でNo.3はバックアップ対象、No.4はバックアップ対象外という指定にすることになる。言うまでもないがNo.3とNo.4の使い方は逆でも構わないし、No.3もNo.4と同じ指定(バックアッップ対象外)にして、外付けのアクティブスピーカーを接続するといった使い方も考えられる。
まずは、Mac miniをNo.1、外付けHDDをNo.3、LED Cinema DisplayをNo.4に接続してみる。今のところプリンタはネットワーク接続型を利用しており、電源連動の必要がないのでUPSへは接続しない。他に、電源連動は不要だができればバックアップ対象としたいNASや、電源連動はした方が良いがバックアップ対象外で良いDAC内蔵アンプといった機器もあるが、これらは取りあえず従来通りの通常給電として初期セットアップを始めることにした。

各コンセントの使い分けをまとめると次のようになる。
No.1:他の機器に対する連動の元→パソコン
No.2:他の機器と連動しない→モデム、スイッチ、ルーター、ハブ
No.3or4(バックアップありを指定):No.1に電源連動で停電後も稼働→外付けストレージ
No.3or4(バックアップなしを指定):No.1に電源連動で停電後は即停止→プリンタ、DAC、アンプ、アクティブスピーカー等
なお、停電後にパソコンは操作せずにUSBケーブルを経由した指示により安全に電源断するだけの場合はディスプレイのバックアップの必要は無いが、ぎりぎりまで操作を継続したい場合はバックアップをする指定にもできる。ただし、当然ディスプレイはかなり電力を消費するのでバックアップの持続時間は短くなるので注意が必要である。

通信ケーブルとしては、USBケーブルをMac mini本体背面のポートに直結し、Ethernetケーブルをブロードバンドルーターに接続し、電話ケーブルは壁のモジュラーコンセントに接続する。UPS本体の残りの電話ポートには固定電話のモジュラーケーブルを接続する(今時、普通の固定電話を置いているのも珍しいとは思うが)。もちろん電話は単なるサージプロテクトだけの機能なので、接続は必須ではない。
最後に、UPSから直出しになっている電源ケーブルをACコンセントに接続する。
この時点で、内部のNTC回路は通電して動作を開始するので、本体前面のEthenetのアクティビティを示すLEDが点滅を始めるが、何も気にする必要は無い。
続いて上端の電源ボタンを押すと、電源が入るとともにセルフテストが開始されてLEDが点滅する。テストは短時間で完了してLEDは点灯に変化するので、バッテリーの充電が始まるとともに利用が可能となる。バッテリーのフル充電には約12時間を要するようだが、入手した付属バッテリーは凡そ8割程度は残量があったようだ。

各装置の電源スイッチをオンにして、最後にMac本体の電源を入れる。普通に起動してシステム環境設定から省エネルギーを選ぶと自動的に「UPS」のタブが出現する。ここで、メニューバーにUPSステータスを表示する設定にチェックを入れれば、メニューバーにアイコンが表示される。アイコンからメニューを使って、バッテリー残率を併記させることもできる。
次に、ルーターによるDHCPサーバーからのIPアドレス払出し情報を参照して、UPSに割り当てられたアドレスを確認する。アドレスは、ホスト名「opcxxxxxx」(xxxxxxはアドレスの末尾)やMACアドレスを基に探せば良い。MACアドレスはUPS本体にも記載されている。

IPアドレスが判ったら、Webブラウザにアドレスを入力すればログイン用の画面が表示される。初期のユーザー名とパスワードを入力したら、ホーム画面が表示される。ここで注意しなければならないのは、デフォルトでのログインセッション時間が3分間に設定されていることである。この時間は設定で変更が可能だが、初期状態では画面に入力をしている間にセッションアウトしてログインし直しになり、入力済みのデータが消滅することもあるので気を付けて欲しい。

まずは、メニューから「UPS」の「設定」を選んでシステム時刻の設定をする。手元の装置は初期状態でまる一日近く日時が遅れていたので、「ローカルコンピュータの時刻を適用する」を選んで適用ボタンをクリックすることで、即刻時刻合わせをしておいた。普通は「NTPサーバーとの同期」を選んでサーバーアドレスや更新感覚を設定してから適用ボタンをクリックしておけば以降は自動的に時刻合わせが実行される。
次に、前述していたNo.3とNo.4のコンセントをバッテリーバックアップ対象とするか否かの設定は、メニューから「コンセント」の「設定」を選ぶと設定用画面が表示される。ここでは、各コンセントが供給している電力も表示されるので、バッテリー供給時の負荷を予測することができる。
他に、電子メールでの通知を利用する場合はメニューから「診断」の「通知」の「電子メール設定」で、メールの宛先と送信サーバの設定ができる。なお、メールの言語として「English」と「日本語」が選べるが、残念ながら本文は問題ないものの日本語のメールSubjectは文字化けしてしまう場合があるので、「English」を選んでおくと無難なようだ。メールの送信内容は「診断」「通知」「通知設定」で設定できる。メールの設定が終わったら、「診断」「テスト」「電子メール」で適用ボタンをクリックすると即時にテスト用メールの送信ができる。ここで、受信用アドレスにメールが届いているか確認しておこう。

他にもバックアップの時間設定など、細かい設定が用意されているが、標準的には上記の設定をしておけば問題は無さそうだ。

従来のUPSは少なくともSOHOとかでサーバーでも設置しているような環境でないと大げさに思えたものだが、一般的なテレビレコーダーより若干小さめで、ブラックカラーで統一されたボディは、個人のパソコン周りに置いても違和感の無い機器として受け入れ易い製品だと感じられる。初期設定の手軽さから言っても、導入する際のハードルはかなり低くなったと評価して良さそうである。

2014-04-04

Nikon「COOLPIX P340」

今回はNikon製のコンパクトデジタルカメラ「COOLPIX P340」を購入したので感じた点等をレビュー風に書いてみる。
これまで筆者が使用していた機種が「COOLPIX P300」で、シリーズで言うと初代の「P300」から「P310」「P330」「P340」と4世代を経ており、オリジナルモデルとは同じようでいて色々と細かい点が異なっている。個人的には、P300に比べてP330やP340は撮像素子が1/2.3型から1/1.7型へと大型化したことと、RAWデータの保存が可能になったことが買替えの大きな要因となっている。とは言え、多くの人の興味は、前世代の「P330」からの相違点だと思うので、その部分を中心に扱うつもりである。

まずカタログでも分かる主要スペックについては、35mm判換算24-100mm相当のF1.8-5.6の5倍ズームレンズ、有効1,219万画素の1/1.7型裏面照射型CMOSセンサー、外形寸法は約103.0×58.3×32.0mm、と「COOLPIX P330」と同様で、異なるのはGPSレシーバーが省かれて、代わりにWi-Fi親局機能を内蔵している。P330ではWi-Fiをアダプター装着によって実現していたので、手軽に利用できるようになったと言える。なお、Wi-Fi機能を搭載したモデルは多いが、P340のようにIEEE 802.11b/gにしか対応していないのは珍しい。少なくともIEEE 802.11nは使えないと通信速度上で不利になると心配しているが、もしかすると他に性能上のボトルネックがあるのだろうか。重さについては、約200gから約194gへと少々だが軽くなっている。ちなみに、ISO感度は従来の範囲に加えてISO 25600相当も利用できるが、これは高感度モノクロエフェクト専用となっている。また、主な追加機能としてレンズ周りのリング部分で手動回転による各種調節を可能としたことで、他社からも続々とリリースされているハイスペックコンパクトモデルに追従したものとみられる。

ボディの外観にしても、サイズが同等で、機能的にも差が小さいことからP330との差はごく僅かである。目立つ部分では、レンズ周りのリングが斜めに面取りされていたP330に比べて、コントロール用に指掛かりが良くなるように側面の幅を確保するために面取りをごく小さい範囲としている。また、目立たないがボディ前面の右手の指で掴むグリップ用の突起が、比較的丸みを帯びていたP330に比べて、より鋭角に尖った感じで断面が三角形に近くになっている。他に、撮影モードを切り換えるボディ上部のモードダイヤルでは、P330がシーンモードの中から「夜景」だけが独立していたが、P340では夜景がシーンモードの中に取り込まれており代わりに「スペシャルエフェクト」がダイヤル上で直接選べるようになっている。個人的には、あまりエフェクト撮影を使うことがないので、夜景の方が良かったかもしれない。
さらに、ボディにプリントされているアイコン類では、GPSマークからWi-Fiマークに変更されているぐらいの違いである。

新たに追加されたコントロールリングの機能は、標準だとメニューを呼び出して使いたい機能を選ぶタイプで、通常は前回選んだ機能が次回に優先して機能するが、個別の機能を固定的に優先するように割り当てることもできる。ただし、選べる機能は露出、感度、ホワイトバランス、フォーカス、ズーム、シャッタースピード、絞りの各調整と実に多彩に渡っており、活用するには意識的な使いこなしが必要となりそうである。

各種機能の中で意外だったのは、プログラムモードやマニュアルモード等で使用する「AFエリア選択」の中から「オート(9点)」が無くなっていることである。P340の場合は初期設定で「ターゲットファインドAF」が選ばれており、使ってみた感じでは、このAFでも比較的高速に合焦するので、他社の高速な機種には及ばないものの比較的スムーズに撮影ができる印象がある。ただし、この設定では距離が近いとみなした被写体に優先的にピントを合わせるようになっているので、シチュエーションによっては意図しないエリアを抽出することになりそうだ。
一方、マニュアルフォーカスを利用する場合にフォーカスの合焦範囲を表示・調節する「ピーキング」機能が新たに加わっている。ピーキングのレベルを調節することで、コントラストが強過ぎたり弱過ぎたりする被写体にも対応し易くなる。
さらに、新たに「多重露出」機能も加えられているが、RAWデータを保存する場合には利用できない。

初代P300から比べると追加されている機能は数多くあるのだが、ここは使い勝手の上での利点に絞って補足しておくことにする。
このシリーズは、バッテリーの充電に専用のチャージャを使わずにカメラ本体に装着した状態でmicroUSB端子を通じて充電することができるようになっている。この端子が、P300ではボディの底にあるバッテリー用フタの脇にあったのだが、P340ではボディ右側面上部にHDMI端子と並んで位置している。このため、ボディ底の三脚取付けネジを利用して装着する専用ケースを外すことなく充電ができるようになった。
また、P300ではストラップの取付け用の穴がボディ左側面中央に一個所だけとなっていた。このため、メーカー純正の専用ケースではストラップを両吊りとするためにボディではなくケースの方に取り付ける仕組みになっている。それに対して、P340では(P330も同様)ストラップの取付け用の穴がボディ両側面上方に用意されているので、専用ケースに付属しているストラップも直接ボディに取り付けるようになった。

2013-05-05

Macで設定するYAMAHAルーター"NVR500" (2)



 前回に引き続き、ヤマハのブロードバンドルーター"NVR500"の設定の覚え書きを残しておく。
 今回は詳細設定の際に利用するCUIの一種であるtelnetでの接続を選んでみた。NVR500にはコンソールポートも用意されているが、Macでシリアルポートに接続してターミナルエミュレータを使用するのはハードルが高いので、単純にLAN接続したMacからでも利用できるtelnet接続を選択したというわけである。

 普通に家庭内LANをインターネットに接続するだけなら、http接続のGUI画面で大抵の設定はできてしまうのだが、CUIでの操作が必要になる例として、フレッツ光ネクストの回線でNTT東日本の「サービス情報サイト」(旧名:フレッツ・スクウェアネクスト)に接続を可能にする設定を例に挙げてみる。

 まずは、Macからルーターにtelnet接続する準備から。
 ここではOSがMountain Lion (10.8系)又はLion (10.7系)の場合で説明しているので、その他の環境については内容が合わない可能性がある。

【telnet接続の準備】
 telnet接続には、OS標準の「ターミナル」アプリが利用できる。
 このアプリは、<アプリケーション→ユーティリティ→ターミナル>とたどることで起動できる。(Finder又はLaunchpadを使用)
 このターミナルアプリは、ごく普通に新規ウインドウを開くとOSのシェルコマンド入力画面となるのだが、リモート接続を指定することで外部へのtelnet接続もできる。telnet接続のウインドウを開く際のプロファイルはデフォルトだと「Basic」が使用されるので、まずは最低限の設定をしておく。なお、本来ならルーター接続専用のプロファイルを作成するのが他への影響を最小限に抑えるためには有効だが、それだと何かと手順が増えるので、簡易な設定で妥協することにした。
 なお、デフォルトでは割と短い時間でtelnet接続が自動的に切断されるので、注意をして短時間に済ませるように準備をしておくことをお勧めする。

 最初にターミナルを起動すると、コマンド入力ウインドウが開くかもしれないが取りあえず気にしなくても良い。メニューバーのターミナルから「環境設定…」を選ぶとダイアログが表示される。上部の「設定」アイコンを選び、左のプロファイルリストで「Basic」が選択されている状態で右の「詳細」タブを選ぶ。下に表示される言語環境の「文字エンコーディング」を「日本語(Shift JIS)」にしてからダイアログを閉じる。
今度はメニューバーのシェルから「新規リモート接続…」を選択すると「新規リモート接続」ウインドウが表示される。「サービス」リストから「リモートログイン (telnet)」を選ぶと右の「サーバ」リストに接続先が表示される。初めてアクセスする場合は候補が出てこないので、下の「+」をクリックしてルーターのLAN側IPアドレスを入力する。NVR500のデフォルトではアドレスが「192.168.100.1」となる。一度入力すれば次回からは自動的にサーバリストに表示されるようになる。表示されたルーターのアドレスを選択して、ルーターへは無名ユーザでの接続なら下の「ユーザ」欄は未入力のままで「接続」ボタンを押すとtelnet接続のウインドウが表示される。
 最初は接続ユーザのパスワード入力待ちになるので、初期に設定した無名ユーザのパスワードを入力する。パスワード設定を省略した場合は、returnキーを押すだけで良い。通常のプロンプト「>」が表示されたら試しに「help」と入力してreturnキーを押してみると日本語でキー操作の説明が表示される。これで文字化けが起きているようなら設定を見直すことになる。ページ継続の「つづく」が表示された場合はspaceキーを押せば続行する。
 このままでは一般ユーザレベルでの接続なので、設定変更に必要な管理ユーザレベルに切り換えるために「administrator」コマンドを入力する。単純に「administrator」とだけ入力してreturnキーを押し、パスワードを求められたら初期に設定した管理ユーザのパスワードを入力する。その後、プロンプトが「#」に変化したら切換えが成功したことになる。
 ここで各種の設定をコマンド入力によって実施するが、必ず最後は「save」コマンドで設定を保存して終わることを忘れないように。保存が終わったら「quit」コマンドで一般ユーザレベルに切り換えて、さらに「quit」コマンドでtelnet接続を終了することになる。Mac側ではウインドウを閉じて、さらにターミナルアプリを終了させる。

 以上がtelnet接続の一通りの手順となる。

 次は詳細設定の例である。この設定は、フレッツ光ネクストで通常のIPv4接続をしている環境で、NGN網へIPv6で接続することでNTTの「サービス情報サイト」へアクセスを可能にするために利用する。今となってはこのサイトにアクセスする必要性は低いのだが、もしもの時に工事や故障の情報等を参照するかもしれないので一応設定しておくことにした。

【IPv6接続の設定】
 ここから先はヤマハのサポート情報にあるFAQを参考にした。
  http://www.rtpro.yamaha.co.jp/RT/FAQ/FLETS-HIKARI-NEXT/flets_square_next.html
「フレッツ・スクウェアネクストなどのIPv6を必要とするサービスを使うにはどうすればよいですか?」

 この設定例の中でひかり電話を契約していないRAプロキシを使用する場合のコマンドは次の3行が例示されている。
ipv6 prefix 1 ra-prefix@lan2::/64
ipv6 lan1 address ra-prefix@lan2::1/64
ipv6 lan1 rtadv send 1
ここでの「lan2」とはルーターのWANポートを示しており、これでIPv6通信の割当てを設定することになる。ちなみに、個人的にIPv6に不慣れなため、最初「::」や「::1」がIPアドレスの表記であることに気付くまで少々遠回りをしてしまった。
 ともかく前記のtelnet接続が成功して「#」プロンプトが出ている状態で、上記の3行のコマンドを1行ずつコピー&ペーストしてreturnキーを押すことを繰り返せば、設定は完了である。最後に「save」コマンドを入れて保存をしたら、telnet接続を解除したおく。

 この後、Macのブラウザで下記のアドレスにアクセスすれば「サービス情報サイト」が表示されるようになる。
  http://flets-east.jp/
 ちなみに、Macのシステム環境設定でネットワーク→利用中のインタフェース→詳細…→TCP/IP→IPv6の構成、では「自動」を選択しておく。

2013-05-04

Macで設定するYAMAHAルーター"NVR500" (1)


 YAMAHAのルーター“NVR500”を購入したので、自宅のNTT東日本フレッツ光ネクストファミリー・ハイスピードタイプの戸建て向けサービスへの接続の記録をしておく。


 MacでNVR500を管理するのに必要なのは、最低限LANケーブル1本だけである。
 簡単な設定ならMacとルーターをLANケーブルで直結してWebブラウザから設定ページにアクセスすれば用が足りてしまう。コマンドを使用した詳細設定についても、同じ接続方法でMacからルーターにtelnet接続をすれば良い。Mac側のtelnetクライアントソフトはOS標準のターミナルアプリが利用できる。その利用方法は次回の記事で掲載することにしたい。さらに、ルーターのファームウェアのリビジョンアップにしても、本体のDOWNLOADボタン操作だけで実行できてしまう(あらかじめボタンの機能設定が必要)。

 まずはYAMAHAのサポートサイトから最新のマニュアルをダウンロードする。
  http://www.rtpro.yamaha.co.jp/RT/manual.html
 ページのタイトルは「RTシリーズのマニュアル配布」となっているが、NVR500も一応RTシリーズの廉価タイプということになるようで、ページの中程にリンクが掲載されている。
 なお、筆者の購入したNVR500は出荷時のファームウェアがRev.11.00.19となっていたが、公開されているコマンドリファレンスは既にRev.11.00.20対応である。初期の設定にはファームウェアのバージョンアップは必要ないはずなので、現状のままのファームウェアで設定してみることにする。ダウンロードできるのは次の4種類のマニュアルである。

  • 取扱説明書
  • はじめにお読みください
  • コマンドリファレンス
  • 正誤表

これらのうち、コマンドリファレンスはAcrobat DocumentスタイルのファイルとHTMLスタイルのアーカイブが用意されており、HTML版はこのサイト内でも閲覧できるようになっている。

 最初は「はじめにお読みください」のマニュアルに沿って初期の設定を試してみる。
 このルーターには底面に3つの切換えスイッチが用意されているが、今回はISDNを扱わないので出荷時の設定のままで設定を進める。

1.MacのEthernetポートとルーターのLANポートをLANケーブルで接続する。
 MacBook ProのThunderboltポートにThunderbolt-to Gigabit Ethernet Adapterを接続して、Twisted PairケーブルでNVR500のLAN 1ポートに接続した。この場合はLAN 1からLAN 4までのいずれのポートを使用しても構わない。

2.ONUのLANポートとルーターのWANポートをLANケーブルで接続する。
 一般的にONUのようなモデム類は、LANポートに接続される機器の情報を保持していて、他の機器に交換した場合はしばらく時間をおく必要がある製品もあるが、当方のフレッツ光ネクスト用のONUではその必要は無かったようだ。

3.アース端子の接続は省略する。
 本来ならここでアースラインの接続をするべきだが、手頃なアース接続先が無いので省略した。

4.ACアダプタをルーターの電源コネクタに接続してから、コンセントに接続する。
 この製品のACアダプタは、コンセントの端子が並んでいる方向に長さがあるタイプなので、比較的隣の差込口に干渉しないで済む。

5.ルーターのPOWERスイッチを「ON」にして電源を入れる。
 ルーター前面のランプが順次フラッシュ点灯した後に、各デバイスポートのランプがしばらく点滅して、ONランプが点灯する。デフォルトではリンクアップ時にブザーが鳴るように設定されているので、途中単音のブザーも鳴動する。

6.Macのネットワークを切り換える。
 Macのシステム環境設定を起動して、ネットワークアイコンを選択し、左側のリストからルーターを接続したネットワークインタフェースを選択する。今回はアダプタを利用しているので「Thunderbolt Ethernet」を選んだ。通常は右のペインで「IPv4 の構成」から「DHCP サーバを使用」を選択して、右下の「適用」ボタンをクリックして設定を保存する。初期の状態なら次のように表示される。

  • IP アドレス:192.168.100.2
  • サブネットマスク:255.255.255.0
  • ルーター:192.168.100.1
  • DNS サーバ:192.168.100.1

もちろん既にDHCPのアドレス払出しが進んでいると、192.168.100.2の「2」の部分は他の値になっていることもあり得るが、そこは気にしなくても問題ない。
 アドレスやサブネットマスクが表示されなかったり、元の値が残ったままになっている場合には、右下の「詳細…」ボタンをクリックして、「TCP/IP」タブを選んだら、右にある「DHCP リースを更新」ボタンをクリックしてアドレス等が表示されることを確認して「OK」ボタンをクリックする。その後に「適用」ボタンがアクティブになっているようならクリックして設定を保存する。
 これでMacからルーターにアクセスする準備は整ったので、システム環境設定は終了する。

7.MacでWebブラウザを起動して「かんたん設定ページ」を開く。
 Safariを起動して、現状のウインドウ又は新しいウインドウやタブを開いて、アドレス欄に「http://setup.netvolante.jp/」と入力してreturnキーを押す。ちなみにマニュアルには「jp」の前のドットが抜けたアドレスが誤記されているので注意が必要である。
 ここでIDとパスワードを要求されたら何も入力せずに「OK」してよい。それでもアクセスできない場合は、他のブラウザを使って試してみると良い。筆者はSafariでアクセスできなかったのでFirefoxで代替えしてみた。
 アクセスに成功すると「かんたん設定ページ」が開き、各種の設定や情報の参照ができる。

 ここまでが「はじめにお読みください」に記載されている範囲で、ここからは「取扱説明書」に従って設定を進めて行く。

 接続の準備は既にできているので、51ページの「準備3 パスワードを設定する」から取り掛かることにする。
 始めに管理パスワードの登録を、次に無名ユーザの登録をするのだが、ここはマニュアル通りで特筆すべきことは無い。この管理パスワードは、後にルーターの設定を変更する際のコンソールからのアクセス等で、一般ユーザから管理者に権限変更するためのadministratorコマンドでも利用される。また、無名ユーザは通常のログインで使用されるが、設定をしないままにしておくとログインでは管理パスワードが使用できる。
 操作順序は次の通り。
「かんたん設定ページ」:「詳細設定と情報」ボタン
「ユーザとアクセス制限の設定(HTTP、TELNET、SSH)」→「設定」ボタン
「管理パスワード」欄→管理パスワードを入力
「設定の確定」ボタン
「トップへ戻る」ボタン
ここでパスワード入力を求められるので、「パスワード」欄に前記の管理パスワードを入力してから、「OK」をクリックする。
この時に、「ユーザー名」欄は入力しない。
「かんたん設定ページ」:「詳細設定と情報」ボタン
「ユーザとアクセス制限の設定(HTTP、TELNET、SSH)」→「設定」ボタン
「無名ユーザ」→「設定」ボタン
「ログインパスワード」欄→ログイン用パスワードを入力
「設定の確定」ボタン
「トップへ戻る」ボタン

 次は55ページの「準備4 日付・時刻を合わせる」へ。
 取扱説明書では手動で日時を設定する操作が書いてあるが、ついでにNTPサーバを利用した時刻の自動補正の設定もしておくと良い。なお、ルータの設定によってはルータ自身がNTPサーバとの通信パケットを破棄してしまって時刻合わせができなくなるが、工場出荷状態でのファイアウォールのセキュリティレベルは「6」に設定されているので、敢えて変更しなければ特別な措置は必要ないようだ。
 操作順序は次の通り。
「かんたん設定ページ」:「詳細設定と情報」ボタン
「本体の設定(日付・時刻)、ブザー)」→「設定」ボタン
「日付と時刻の設定」欄:「下記設定日時に変更する」にチェックを入れる
「年月日時分秒」欄→日付と時刻を入力
「問い合せ先NTPサーバ」欄→サーバアドレスを入力
(ここはMacユーザなら"time.asia.apple.co.jp"を利用すべきだろうか(笑)。)
「NTPサーバによる自動調整」:「日」欄→適度な調整間隔を選択
(あまり過度に調整するのは考えもの。調整時刻は気にしなければ変更不要。)
「設定の確定」ボタン
「トップへ戻る」ボタン

 さらに57ページの「準備 5 LAN側IPアドレスを設定する」へ。
 NVR500のデフォルト設定では、ルーターのアドレスが192.168.100.1でDHCPサーバからの割当て範囲は192.168.100.2〜192.168.100.191の190個分となっている。通常の家庭内LANなら他の機器と競合することもないので、このままで利用できるなら変更の必要は無い。

 そして59ページの「準備 6 LAN内のパソコンのIPアドレスを変更する」へ。
 ここはルーターの設定というよりは各クライアント側の設定になる。
 従来から固定IPアドレスを設定している機器は、前記のLAN側IPアドレスの設定に従ってデフォルトなら192.168.100.0/24でのアドレスを設定することになる。筆者の自宅では随分前からNASを設置しているので、192.168.100.200に設定しておいた。他にも固定IPアドレスの機器は192.168.100.201以降のアドレスを順に設定していく。

 次はいよいよ外部ネットワークへの接続である。
 取扱説明書60ページの「インターネットへの接続方法を選ぶ」に従って、フレッツ光なら「ブロードバンド回線でインターネットへ常時接続する」により61ページへと進む。
 操作順序は次の通り。
「かんたん設定ページ」:「プロバイダ情報の設定」ボタン
ここで回線の自動判別機能が動作する。
「プロバイダの設定1/4ページ」:「PPPoEを用いる端末型ブロードバンド接続」にチェックが入っていることを確認
「次へ」ボタン
「プロバイダの設定2/4ページ」:「設定名」欄→適当な名前を入力
(この入力は省略も可能だが、後で簡単設定ページトップの接続状態表示等で使用されるので短めの識別しやすい名称を付けておいた方がスマートである。)
「ユーザID」欄→プロバイダの接続用ユーザIDを入力
(ここは例えばニフティなら"abc01234@nifty.com"といったスタイルになる。)
「接続パスワード」欄→プロバイダの接続用パスワードを入力
「次へ」ボタン
「プロバイダの設定3/4ページ」:自動取得又は指定アドレス設定
(ここもプロバイダからの指定に従って選択する。以前は特定のDNSサーバアドレスを公開していたプロバイダも多かったが最近は自動取得が推奨されているようだ。)
「次へ」ボタン
「プロバイダの設定3/4ページ」:以上の設定内容を確認
「設定の確定」ボタン
「接続」ボタン
これでプロバイダへの接続状態が表示されるので、「通信中」になれば設定は成功したことになる。
 当面、電話機の利用やVPN類の利用を考えていないので、この後の設定は割愛する。

 これ以降、ストレージの共有(174ページ)やセキュリティ関連(182ページ)、外部向けポート割当て(192ページ)については別途試してみることにする。
 また、203ページには「フレッツ・スクウェアを利用する」として複数の接続先への接続例を示しているが、フレッツ光ネクストの場合はIPv4でプロバイダと接続していても、NGN網にIPv6接続することで専用サイトにアクセスできるようになっているので、その方法は後の記事に例示する。

 UPnP機能については206ページに説明があり、208ページには工場出荷状態ではUPnP機能を「使用する」の設定になっていると記載されているが、少なくとも筆者の装置では「使用しない」になっていた。
 この設定は次の手順で変更できる。
「かんたん設定ページ」:「詳細設定と情報」ボタン
「UPnPの設定」→「設定」ボタン
「UPnPの使用」欄→「使用する」を選択
「設定の確定」ボタン
「トップへ戻る」ボタン

 ファームウェアのリビジョンアップ方法は241ページに記載がある。
 ルーター本体の前面にあるDOWNLOADボタンによるリビジョンアップを利用するには次の手順で設定が必要である。
「かんたん設定ページ」:「詳細設定と情報」ボタン
「DOWNLOADボタンの設定」→「設定」ボタン
「DOWNLOADボタンで使用する機能」欄→「リビジョンアップ」を選択
「設定の確定」ボタン
「トップへ戻る」ボタン
なお、リビジョンアップ画面を利用した方法も選択できる。

以上が基本的な接続の設定となる。
次回はMacからtelnet接続を利用して、フレッツ光の「サービス情報サイト」(旧フレッツ・スクウェア)への接続を有効にする設定の手順を説明する。